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左上「大本」の題字は
出口王仁三郎聖師筆
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筆先

 出口なおは昼も夜も、大きな太い声で、神の言葉を叫びつづけました。
 近所では「おなおさんは可哀そうに、とうとう気がふれてしまったか」とうわさになりました。

 明けて明治26年には綾部でたびたび原因不明の火事が起こりました。ちょうどなおが、
 「よき目ざましもあるぞよ。また悪しき目ざましもあるから、世界のことを見て改心いたされよ。いまのうちに改心いたさねば、どこに飛び火がいたそうも知れんぞよ」
 と大声で叫んでいたため、放火の容疑で留置場に入れられてしまいました。

 真犯人が見つかり、なおは放免されましたが、長女よね(米)の夫である大槻鹿造によって強引に、座敷牢に40日間も監禁されてしまったのです。

 座敷牢に押し込められていたとき、なおは神に談判しました。大声で叫ぶのはもうやめてほしい、と。
 すると神は文字で伝えるようになったのです。
 なおは文字を習ったことはなく、書き方を知りませんでしたが、手が勝手に動くのです。
 「そなたが書くのではない、神が書かすのである」という神の命により、落ちていた古釘で、牢の柱に文字を刻んでいきました。

 牢を出た後は、半紙に筆で文字を書きしるしました。
 自動書記でしるされたこの神示を「筆先」(ふでさき)といいます。
 それは81歳で昇天するまでの27年間で、半紙20万枚にも達しました。

 筆先はひらがなと漢数字だけでしるされており、後に王仁三郎聖師が漢字をあてて句読点を付け、読みやすくして発表したものが「大本神諭」です。
 その内容は、大本出現の由来と使命、神と人との関係、日本人の使命、人類への予言・警告などに大別できます。
 破滅に直面する終末の世を憂き、人々に改心をうながし、顕界・幽界・神界の三界にわたる三千世界の立替え立直しを行なうことが力強く宣言されています。
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