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神がかり

 明治25年(1892年)、旧正月元旦の夜、57歳のなおは、神霊の世界にいざなわれ尊貴な神々に会う霊夢を見ました。
 そして旧正月5日(新暦2月3日、節分)激しい神がかりになりました。

 なおの身体が重くなり、力が満ちてくると思う間もなく、端座した身体はゆるゆると上下に震動をはじめ、腹の底から威厳のある大きな声が発せられました。押さえようとしても押さえることができません。

 神がかりは昼夜の別なく断続して起こりましたが、すべてにおいて控え目ななおは、突如として自分をおそった神がかりについて、疑い、かつ思い悩みました。
 しかしなおの腹に宿った神は「艮の金神であるぞよ」といって励ますので、なおも次第にあきらめ、不安や怖れの心を超えて神の言葉を信じ、神命のまにまに生きる道を選んだのです。

 なおの神がかりの第一声は、
 「この神は三千世界を立替え立直す神じゃぞよ。三千世界一度に開く梅の花、艮の金神の世になりたぞよ。とどめに艮の金神が現われて三千世界の大洗濯を致し、一つに丸めて万劫末代続く神国(しんこく)に致すぞよ」
 というものでした。

 この大本開教の宣言には、大本の全精神と全理念が端的に集約されており、救済を待望する民衆の「世直し」の願いが継承されています。
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