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第12巻 第1篇 天岩戸開(一)

第12巻 第1篇 天岩戸開(一)

第1章 正神邪霊 P9

【厳霊系と瑞霊系】
厳霊系と瑞霊系

 素盞嗚すさのを大海原おおうなばらすなわち地上界すべてを主宰する役割を与えられましたが、人々がなかなか従わないので、母神(伊邪那美)の住む「よみのくに」へ帰りたいと父神(伊邪那岐)に言いました。
 日本神話で「よみのくに」はどこにあるのかと言うと、地下である、とも、月である、とも言われます。月のことを「よみ」とも言います。「月夜見尊つきよみのみこと」はそこから神名が出ています。月そのものはイザナミのことでもあるし、スサノオのことでもあります。月夜見尊と素盞嗚尊は同体神で呼び名が違うに過ぎないと、国学者の平田篤胤(ひらた あつたね)は江戸末期に言っています。また王仁三郎聖師もそのように言っています。

 月照彦つきてるひこ足真彦だるまひこ広子彦ひろやすひこ少名彦すくなひこを遣わして…と歌に出て来ますが(P9)、これは素盞嗚大神の四魂しこんの働きを示しています(第3巻第43章「配所の月」P254、第5巻第18章「宣伝使」P105)。

 「常世姫とこよひめの後身ウラル姫は大気津姫おほげつひめと現はれて、」(P11)と書いてありますが、常世姫は第11巻に大気津姫として登場します。
 大気津姫は素盞嗚大神に殺されることになりますが、これは文字通り「殺した」のではなく、改心を迫った、ということです。
 大気津姫の正体は、体主霊従たいしゅれいじゅうの文明、生き方です。それに大気津姫という名が付けられています。
 美衣びい美食、大廈高楼たいかこうろうに住みたいという人々の欲望が大きくなり、世の中がおかしくなって来ました(第11巻第15章「大気津姫の段(一)」P143参照)。
 衣食住を正衣せいい正食せいしょく清居せいきょに立て替えていく、それが霊主体従れいしゅたいじゅうの世にするということであり、大気津姫を「殺す」ということです。

 「エルサレムの旧都にある橄欖山かんらんざん(一名黄金山おうごんざん)下に埴安彦神はにやすひこのかみ埴安姫神はにやすひめのかみ現はれ給ひて」(P12)
 日本は雛形ですから、日本にもエルサレムがあります。それは綾部です。
 黄金山は綾部の桶伏山おけふせやまのことになります(本宮山ほんぐうやまともいいます)。
 王仁三郎は桶伏山に橄欖かんらんの木を植えました。
 橄欖というのはエルサレムだとオリーブのことですが、日本だと山桃やまももになります。
 奥都城(おくつき。開祖や王仁三郎のお墓)がある天王平てんのうだいらにもこの山桃があります。

 国祖(国常立尊)と妻神(豊国姫尊)は隠退された後、国祖は天教山(別名・富士山)に身を忍ばれて、野立彦のだちひこと名を変え、妻神は地教山(別名・ヒマラヤ山)に隠れて、野立姫のだちひめと名を変えました。
 埴安彦、埴安姫はそれぞれの分霊です。
 二柱は天教山と地教山にわかれて陰から守護をすることになります。

 ウラル彦、ウラル姫は世界を蹂躙しようと死に物狂いで悪逆無道の限りを尽します。
 「筑紫の島を初め高砂島、常世の島、豊秋津島、竜宮島等に死物狂ひとなつて、悪逆無道の限りを尽すこそ歎てけれ」(P12)
 それぞれの島は、日本、世界でいうと、それぞれ次のようになります。
  • 筑紫の島 / 九州 / アフリカ
  • 高砂島 / 台湾 / 南米
  • 常世の島 / 北海道 / 北米
  • 豊秋津島 / 本州 / ユーラシア
  • 竜宮島 / 四国 / オーストラリア

第2章 直会宴 P14

 「イホの都ものり越えて」(P14)
 イホはエジプトの魂反し(たまがえし)です。
 エジプトの清音、エシフト ESI HUTO で見ます。

【エジプトの魂反し】
エジプトの魂反し

 筑紫の島とは九州のことであり、アフリカのことです。
 その守り神は純世姫すみよひめという神様です。
 金勝要神きんかつかねのかみは大地の金神とも呼ばれますが、その一霊四魂いちれいしこんが大地を守護しています。
  • 筑紫の島 / 純世姫神すみよひめのかみ
  • 高砂島 / 竜世姫神たつよひめのかみ / 奇魂くしみたま
  • 常世の島 / 言霊姫神ことたまひめのかみ / 荒魂あらみたま
  • 豊秋津洲 / 高照姫神たかてるひめのかみ / 和魂にぎみたま
  • 竜宮島 / 真澄姫神ますみひめのかみ / 幸魂さちみたま
 (第3巻第45章「猿猴と渋柿」P265、第6巻第25章「金勝要大神」P144)

 万寿山まんじゅざんは12の国魂(国玉)の一つがおさまっている山です。(第3巻第2章「八王神の守護」P11)
 場所は中国にあり、玉の色は赤です。
 日本だと、雛形は亀岡になります。
 高光彦たかてるひこ玉光彦たまてるひこ国光彦くにてるひこの三人はこの万寿山の八王神・磐樟彦いわくすひこの息子です。
 磐樟彦は霊鷲山りょうしゅうざん(雛形は高熊山になります)の岩窟で百日百夜の修業を行ない、天眼通てんがんつう天耳通てんにつうを身につけます(第3巻第17章「岩窟の修業」P100)。磐樟彦は王仁三郎のことだとも言えます。
 この三人の息子が神の教えを伝えるため筑紫の島を跋渉していると、宴会をしている人々が、不安げに話をしています。
 人間がわれよし(体主霊従)の生活を行なっていると、地上に邪気が発生し、世の中が曇ってくる。穀物も採れない状態になる。これは神様が戒めるために常闇の世界をあらわしなさったのだ。と語っています。
 それに対して、今までと同じ気持ちでいる人もいるし、いやこれは神様からの戒めだ、もっと我々は本当の道に目覚めなくてはいけない、という人もいます。
 これは昔のことではなく、現代の世界のことだとも言えます。
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